期待通りに全て完璧にやらなくちゃ
「周囲の期待に応えられるように完璧にやらないと」と思っているHSPさんは多くいるように感じています。
わたし自身初めて行うことでも、周りの人と同じぐらいにできないといけないと思うことがあり、自分で自分を苦しめている状況が多々あります。
今回は、多くのHSPはなぜ完璧主義を求めるのか。
また、メリットや完璧主義的な考えを少しでも軽くする方法などをお話ししたいと思います。
HSPと完璧主義
HSPとは
Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略でHSP( エイチ エス ピー )
HSPの4つの特徴DOES(ダズ)を用いて、騒音や匂い、明るさなどの刺激に敏感に反応したり、他人の感情に共感しやすかったりする傾向がある気質のことを言います。
特徴としては
- 過敏な感受性
- 深い思考と感情的な反応
- 刺激への過敏さ
- 洞察力と観察力
- 集中力と創造性
- 共感と思いやり
がHSPの特徴となっています。
完璧主義とは
自分自身や自分の仕事に対して非常に高い基準や要求を持ち、完全な結果を追求する傾向があることです。
また、最善の結果や最高のパフォーマンスを達成することを目標とし、細部にまで注意を払い、間違いやミスを避けることを重視し、常に自己の能力や成果に対して満足を得る人のことを完璧主義者とされています。
特徴としては
- 高い基準
- 細部への注意
- 批判的な自己評価
- 追求の継続
が完璧主義の特徴となっています。
HSP=完璧主義?
HSPと完璧主義には一部似ている部分もありますが、全てのHSPが完璧主義的な傾向を持つわけではありません。
HSPと完璧主義が似ている部分
- 過敏な感受性と細部への注意: HSPは環境の刺激に敏感であり、細部にも注意を払う傾向があります。物事を完璧に仕上げるために細部にまで気を配り、ミスやエラーを避けることを重視する、この細部への注意は、完璧主義の傾向に繋がることがあります。
- 深い思考と内省: HSPは情報を綿密に処理し、内省的な思考を行う傾向があります。これにより、完璧主義的な傾向が生じることがあります。自分の仕事や行動に対して徹底的に考え、最善の結果を追求することに集中します。
ただし、HSPと完璧主義は別々の概念であり、完璧主義的な傾向を持つ人もいれば、持たない人もいます。
個人の性格、経験、環境などが影響を与えるため、”HSP=完璧主義”と結びつけることは難しいです。
HSPが完璧主義的なのはなぜ?
性格や環境、今に至るまでの経緯など様々ありますが、HSPが完璧主義的なのは3つ挙げられます。
- 情報処理の過剰な注意:HSPは外部の刺激に敏感であり、情報を詳細に処理する傾向があります。このため、細部に気を配り、完璧な結果を求める傾向があると考えられます。
- 過刺激への過敏さ:外部の刺激に対して過敏な反応を示すHSPは、パフォーマンスの面で自己要求が高くなることがあります。自身の能力やパフォーマンスに関して高い目標を持ち、完璧な結果を追求することで、過刺激を避けようとする可能性があります。
- 社会的圧力:HSPは、周囲の人々からの期待や社会的な圧力に敏感な場合があります。完璧主義的な傾向は、他者から認めてもらえたり、評価を得ようしたりするため現れることがあります。
HSPが完璧主義のメリット・デメリット
HSPが完璧主義的となると一般の方の完璧主義とはメリットもデメリットも少し異なってきます。
メリット
- 問題解決能力の高さ:HSPは洞察力に優れ、環境や人々の微妙な変化に敏感に反応します。 完璧主義的な HSPは、この能力で問題の本質を捉え、効果的な解決対策を見つけることができます。
- 責任感と信頼性の高さ:与えられた仕事や責任に対して真剣に取り組む傾向があります。また、目標や課題に対して責任を持ち、地道に努力を続けることができます。
- 組織やチームの価値向上:正確性や完全性へのこだわりを持つHSPは、ミスやエラーを慎重に重視する傾向があります。これにより、組織やチーム全体の品質やパフォーマンスが向上する可能性があります。
- 高い品質の追求:完璧主義的なHSPは、細部まで注意を払う仕事やプロジェクトに対して、高い品質を追求する傾向があります。
デメリット
- 高いストレスレベル:自分に対して非常に高い基準を設定し、完璧を常に求める傾向があります。そのため、常にストレスやストレスを感じることがあり、心身の健康に悪影響を与える恐れがあります。
- 疲労を抱えやすい:限界まで気を配り、作業やプロジェクトに多くの時間とエネルギーを費やす傾向があります。そのため、身体的な健康問題を起こしやすくなります。
- 関係への影響:他人に対しても高い基準や要求を抱く傾向があります。これにより、仕事や関係性において厳しい要求や批判的な態度を持つことがあり、他人との摩擦が起こりやすくなってしまいます。
- 満足感の欠如:自分自身や自分の成果に対して満足感を得ることが難しい場合があります。常にもっとできるという思考が働き、達成感や喜びを感じる機会が減少する可能性はあります。
完璧主義を少しでも軽くする方法
メリットもデメリットもあることがわかりましたが、完璧にやらなくちゃと思うのはやっぱり窮屈になりますよね。
そこで、少しでも心がラクになる方法をご紹介していきます。
- 現実的な目標設定:過度な目標を設定し、自分自身に過大な要求を課す傾向があります。目標を現実的で達成可能なものに設定し、自分自身に正しい基準を持つことで完璧を求めるだけでなく、進歩や成長も評価することを忘れないようにしましょう。
- ミスや失敗を許容する:ミスや失敗をしないように物事を進めていきがちですが、現実的には難しく感じます。”ミスをしないように”ではなく、失敗から得られる貴重な経験や教訓を受け入れることで、完璧さに囚われずに前進できます。
- 良い面を認識する:完璧主義者は自分や他人に対して非常に批判的な一面があります。自分や他人の弱点やミスを見るだけでなく、良い面や成果を認識することが大切です。肯定的な視点や感謝の気持ちを持つことで、完璧主義の傾向を緩和することができます。
- 自己肯定:自分自身に非常に厳しい傾向があります。自己価値を認め、自分の達成や努力を評価し、達成度や完璧さだけで自己評価しないようにしましょう。
誰だってできるときばかりではないので、自分を責めず、できたところまでで良しとする日もあってもいいと思いますよ
HSPに完璧主義的な傾向の人が多い理由と心が軽くなる方法:まとめ
今回は『HSPに完璧主義的な傾向の人が多い理由と心が軽くなる方法』についてお話しさせていただきました。
HSPが完璧主義的な理由としては
- 情報処理の過剰な注意
- 過刺激への過敏さ
- 社会的圧力
がありました。
心が軽くなる方法としては
- 現実的な目標設定
- ミスや失敗を許容する
- 良い面を認識する
- 自己肯定
があり、わたしがよく実践しているのは”ミスや失敗を許容する”です。
もちろん時と場合に合わせてですが、「間違えることもあるよね」ぐらいに思っていた方が心がとてもラクになれます。
完璧主義的なのはメリットもデメリットもありますが、自分が窮屈にならないようにしていければいいと思います。
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